覚えておきたいLinuxのコマンドラインでよく使うコマンド
先日Linuxの無料でつかえるディストリビューションを紹介しました。
Linuxといえばコマンドラインで操作するのが特徴的でしたが最近のディストリビューションのなかにはGUIが発展しているものが多く、WindowsやMacを使うときと同じような視覚的で簡単な操作を行えるようになりました。
しかし今でもサーバーを運営するときなど、コマンドラインを使わなければならない場面は多いですし、コマンドを覚えることによってプログラミングなどの作業も早くなることもあるので今回はLinuxで使う重要なコマンドを場面別で紹介していきたいと思います。
覚えておきたいLInuxのコマンド
環境設定
adduser ユーザー名
OSで用いるユーザーを作成するときのコマンドでコマンドの跡に自分の使いたいユーザー名を任意で入力し、パスワードを設定することによって新しく使えるようになります。
デフォルトの状態だとユーザー名はrootで登録されていますが、そこからユーザー切り替え(後述)を行うことによってユーザー名。パスワードでログインできるようになります。
deluser ユーザー名
上のadduserで作成したユーザーを削除するときに使うコマンドで、一度削除してしまうと付属する情報も一緒に削除され、復旧も難しいので削除を行う際は慎重に行うようにしましょう。
usermod ユーザー名
ユーザーの情報を変更・編集するときに用いるコマンドで、これを使うことでログインしているユーザーの名前やパスワードなどを変更することができます。
finger ユーザー名
OS上で登録されているユーザーの詳細情報を表示する際に用います。これで登録した際の本名や、端末名、メールなどを確認することができます。
groupadd グループ名
複数のユーザー間で扱うグループを新しく作成するコマンドです。
groupdel グループ名
上で新しく作成した・すでに存在しているグループを削除する際に用います。
groupmod グループ名
グループの名前やユーザーなどの情報を変更・編集する際に用いるコマンドです。
chmod ファイル名
ファイルの権限を変更する際に用いるコマンドです。通常ファイルにはroot権限などユーザーごとによって与えられているパーミッション(権限)が異なっています。なのでユーザーによってはファイルが開けないこともあるので、そのパーミッションのレベルを変更するものとなっています。
chown ファイル名
これもパーミッションに関する管理を行うコマンドで、これはファイルに割り当てられているオーナー(権限を持つユーザー)やグループを割り当てる際に使うコマンドになっています。
su ユーザー名
ユーザーを切り替えるコマンドで、現在ログインしているユーザーからログアウトして別のユーザー名・パスワードを入力することによって新しいユーザーとしてログインすることができます。
exit
現在ログインしているユーザーからログアウトする際に用います。
システム管理
free
これは現在使用可能なメモリや実際に使用しているメモリの状況などをリアルタイムに確認できるコマンドになっています。OSでの挙動がおかしいときや何か重いと感じるときなどはこのコマンドでメモリの状況が実際にどうなっているかを確認します。
last
OS上で登録されているユーザの最終ログインが確認できるコマンドになっています。何かパソコンに不具合がおきたときに一番最後にログインしたユーザーを特定することによって原因を解決できることもあります。
pwd
現在コマンド上で操作しているディレクトリのパスを確認することができます。ファイル操作を行っていると現在どのディレクトリにいるのか迷子になることもあるのでかなり重要なコマンドですね。
history
コマンドの入力経歴を確認することができます。pageupでも見れますが一つずつなので一覧を表示したい場合はこちらを使います。実際に不具合が起きたときにコマンドの履歴を検索することによって問題などを解決できます。
clear
コマンドライン上でいっぱいになったコマンドたちを一気にクリアしてすっきりさせることができるコマンドです。catコマンドなどで画面がぐちゃぐちゃしたときなどに有効ですが今までの履歴も消えてしまうので使用する際は注意が必要です。
man
リナックスのマニュアルが表示できるコマンドです。ここで現在紹介しているようなコマンドや使い方などをざっと確認することができます。
sleep
OSを一時中止(スリープ)させたい場合に用います。これはWindowsなどのパソコンでもよく使う人がいると思うのでなじみも深いと思います。
reboot
OSを再起動するときに用いるコマンドです。ほかのOSと同じように再起動して再びユーザー情報を入力していきます。保存していないファイルなどは消えてしまう可能性もあるので使用する際は保存してから行うようにしましょう。
shutdown
パソコンをシャットダウン(終了)するときに用いるコマンドです。電源をそのまま切る人もいますが、シャットダウンからきちんと終了することによって安全にOSを終了させることができます。再起動と同じように保存していないファイルには注意してから行いましょう。
ファイル操作
cd フォルダ名
移動したいフォルダに移動する際に使うコマンドで数あるコマンドの中でもよく使うコマンドのひとつです。cdのあとにディレクトリのパス(home/user/folderみたいな)を指定して実際に移動します。ファイル自体には直接アクセスできないのでそこは注意しましょう。
ls フォルダ名
指定したディレクトリの奥にあるファイルやフォルダの一覧を確認することができます。CUIだと視覚的にどのファイルがどのフォルダにあるかがわかりづらいので基本的にこのコマンドで確認していきます。
cat ファイル名
ファイルの中身を表示することができます。こちらは閲覧のみなので実際にコードなどを編集したいと考えている場合は、下のviコマンドを使用します。
vi ファイル名
ファイルの中にあるコードなど文字列を変更したい場合に用いるコマンドです。これを入力することによって内蔵されているvimというテキストエディターが起動します。vimはシンプルで高機能なので編集がしやすく、コマンドで操作するLinuxとも相性が良いものとなっています。vimのコマンドについてはこちら
touch ファイル名
ファイルを新規作成する場合に用いるコマンドです。コマンドの後に名づけたい任意の名前を入力することによって新しく作成されます。
mkdir フォルダ名
新たにディレクトリ(フォルダ)を作成する際に用いるコマンドで、コマンドの後にファイル名を指定して作成します。ファイルは作成できないのでご注意ください。
rmdir フォルダ名
mkdirで作成したディレクトリを削除する際に用いるディレクトリです。削除対象のディレクトリにファイルやフォルダが入っていると同時に削除されてしまうので注意が必要です。
rm ファイル/フォルダ名
基本的な削除コマンドでこちらはディレクトリだけでなくファイルも削除することがかのうです。基本的にコマンドライン上ではゴミ箱の概念が無いので一度削除してしまうと復旧は難しいのでそこは注意してみてください。
mv 移動元/移動先
ファイルやフォルダの場所を変更するときや、ファイル・フォルダの名前を変更する際に用いるコマンドです。はじめに変更したい元のファイル名を入れてスラッシュの後に変更したいものに置き換えます。
cp 移動元/移動先
こちらはファイルの移動ではなく、コピー(複製)して別のディレクトリに置きたいという場合に用います。こちらもファイル・フォルダのあるディレクトリから設置したいディレクトリをスラッシュで挟んで入力します。
find / -name ファイル名
探したいファイルを見つけたいけどどこのディレクトリにあるかわからないときに使用します。コマンドの後に-name ファイルの名前を入力することによってファイルを検索しその場所などを表示してくれます。視覚的に場所がわかりづらいのでこのコマンドも重宝します。
zip ファイル名
フォルダを圧縮したいときに用いるコマンドです。zipは圧縮軽視の一つでありほかにもさまざまな圧縮方式が使えますがzipが使われることが多いのでここではzipのみを紹介します。
unzip ファイル名
zip形式の圧縮ファイルを回答したい場合に用いるコマンドです。こちらzipだけでなくほかの圧縮方式も回答することができます。その際はun(圧縮形式)で入力することが多いです。
sort
ディレクトリに存在するファイルやフォルダを並び替えする際に用いるコマンドです。コマンドの後に-nや-rなどオプションを指定するのが一般的で名前順や降順など並び替えのパターンを指定することができます。
ネット関係
ping URL
インターネットの任意のURLにアクセスする際に用いるコマンドです。ブラウザがないとウェブの中身などは見れませんが実際にそのリンクが有効かどうか・速度はどうかなどの確認が行えます。入力すると連続でアクセスし続けるので中断したいときはCtrl + Cで終了させましょう。
ssh アクセス先
sshとは暗号通信を用いてリモートマシンにリモートアクセスする際に用いるコマンドです。GithubやVPSなどリモートアクセスを使う機会も多いのでさ、それらのサービスを利用している人は結構使うコマンドですね。
ftp アクセス先
sshで繋がった暗号化された通信経路の中で安全にファイルのやり取りする際に使用するコマンドです。鍵認証なども用いることができるので通信においての安全性は確保されています。
route
インターネットアクセスにおいてのゲートウェイにIPアドレスやサブネットマスク、フラグなどが確認できるコマンドです。ひかっくてき古くから使われているコマンドで最近ではipコマンドを使う人も増えているそうです。
netstat
ネットワークの接続状況を確認するコマンドで、routeコマンドと同じようにルーティングテーブルを確認でき、実際にネットワークに接続されている際の情報などを確認することができます。
まとめ
このようにLinuxのコマンドにはかなりの種類があり、ほかにもたくさんの種類のコマンドやオプションが存在します。
最近ではディストリビューションの発達などでGUIが洗練化されWindowsのように視覚的に操作でき、コマンドをそこまで覚える必要性もなくなりました。
しかしコマンドを覚えることによって仕組みなども学ぶことができますし、作業内容によっては効率的に作業することも可能になります。
なのでこれからLinuxを使ってみたい人や長く離れて忘れてしまった人などはこれを見て少しでも参考にしていただけたら幸いです(*゚д`)